「オノマトペ+とくる」形の意味的特徴について

About the semantic feature of "onomatopoeia + to-kuru"

초록

かつてオノマトペといえば「幼稚」や「非母語話者には習得が難しい」というイメージを持たれがちであったが、近年では日本語学や日本語教育学の領域においても、数多くの研究成果が発表されている。だが既に4500語以上あると言われる日本語のオノマトペがさらに増殖し、多義化し、多用されている現状を鑑みると、最新の現状をふまえた研究や、オノマトペを有効に取り入れた教材の開発等、さらなる活性化が望まれる。 日本語のオノマトペの文法における振る舞いは実に自由であり、副詞としてのみならず、時には動詞となり、またある時は形容詞へと姿を変え、さらに他の名詞と結びついて新しい名詞を創造することもあり、焦点を絞らなければ、その実像を捉えることは困難である。そこで本稿では、オノマトペの後接成分に着目し、中でもこれまで看過されがちであった「とくる」の用例を中心に、その意味と用法における特徴について考察した。 日本語における「くる」の基本義は「いく」と共に物理的な空間移動のみを指す動詞であったが、そこから様々な意味が派生し、オノマトペのト格に後接する場合には、主に「心理的・生理的状態の発生」を意味するようになった。それは即ち、今後の日本語教育への応用を念頭に考える時、「とくる」を後接成分とするオノマトペが「話者が今、心に何を感じているか」を具体的に伝える有効な手段のひとつとなりうる可能性を示すものであり、それが本研究の主題設定の動機でもある。   考察の結果、「オノマトペ+とくる」形の意味と用法は、実に多様な特徴を示していた。そして、これらの語彙を、コーパスにおける用例の意味に従って、(1)直感, (2)怒り, (3)感動, (4)欲求, (5)心理的衝撃, (6)落胆, (7)体内の刺激・衝撃, (8)心理的・身体的刺激による震え, (9)味覚・嗅覚の刺激, (10)触覚の刺激, (11)消化器官, (12)重い衝撃, (13)心理的・物理的動揺, (14)調和・適合という14のグループに分類し、実際の用例を手がかりに、感覚の発生源、主体、対象、反応といった側面から、その実感を把握しようと試みた。 その結果「オノマトペ+とくる」形によって用いられたオノマトペは、時間的に瞬間的あるいは短時間の現象や、肯定的とは言えない感情・感覚に関係するもの、そして刺激や衝撃など、強い感覚を表すオノマトペに後接することが多いなど、いくつかの傾向性が明らかになった。

키워드

オノマトペとくる意味論日本語コーパス派生義
제목
「オノマトペ+とくる」形の意味的特徴について
제목 (타언어)
About the semantic feature of "onomatopoeia + to-kuru"
저자
Ito Takao
DOI
10.15733/jast.2013..58.223
발행일
2013
저널명
일본연구
58
페이지
223 ~ 252